就職を目指す大学生と、本気でマーケティング・企画・営業に取り組んでみた

2025.01.09

#ムーンnote

2024年の4月から約半年ほど、ムーンファクトリーでは社会貢献活動の一環として専修大学の「問題解決型チャレンジプログラム」に協力しました。

「問題解決型チャレンジプログラム」とは長期的なインターンシップのようなもの。
一般企業への就職を目指す専修大学の学生たちが、大学で学んだ知識を活かしながら、企業のスタッフと一緒に企業が持つ課題を分析し、解決策をマーケティングの視点から検討・企画していく実践型の就業体験プログラムです。

今回は、6名の皆さんが「チームムーンファクトリー」としてマーケティング・企画・営業に取り組んでくれました。

課題として「デジタルサイネージ」のプロモーション施策の検討を依頼

専修大学・ムーンファクトリーチームの学生たちと初めて会ったのは、2024年4月。ムーンファクトリーから課題として提示したのは「デジタルサイネージ」の販促です。

現在当社では、商業施設やクリニックで活用できるタッチ式のデジタルサイネージを開発しています。中でも2024年6月にリリースしたオリジナルパッケージ 「タッチキッズPARK」 はお問い合わせも多い人気のサービスです。

子ども向けデジタルサイネージのパッケージ「タッチキッズPARK」

学生たちと最初に会った時はまだパッケージは開発中でしたが、このサービスをより多くのお客さまに広め、訴求できないかと相談しました。

プロジェクトのゴールは、実際のお客さまにタッチキッズPARKをプレゼンすること。そのためにどういった施策を取るべきか、どんなアプローチをするべきかを考えてもらうことになりました。

まずはムーンファクトリーとサービス内容の分析、市場調査から

学生たちがはじめに取り組んでいたのは、ムーンファクトリーの自社分析と「タッチキッズPARK」のサービスの強みの明確化、デジタルサイネージの市場調査や競合他社の調査でした。

学生たちによる当社のビジネスの強みや弱み、競合他社との比較の分析結果

最初の打ち合わせでは、学生たちがSWOT分析やポジショニング・マップといったマーケティングのフレームワークを当たり前のように使うことに驚きました。
そしてその結果は、私たちが考えていたサービスのねらいや方向性と大きく離れていませんでした。

プレゼン先として東京中央建物様にご協力を依頼し、営業戦略を検討

本プロジェクトでは、学生たちのゴールを実際のお客さまへのプレゼンテーションとしました。最終プレゼンテーション先としてご協力いただいたのは、銀座の不動産会社・株式会社東京中央建物様 です。

東京中央建物様に向けた販売戦略として学生たちが企業分析や市場調査後に提案してくれたのは「新築分譲マンション販売のモデルルームやマンションギャラリーに設置されたキッズルームにデジタルサイネージを導入することで、マンション購入のターゲット層である30代の集客を強化できないか?」というもの。
さらに、営業戦略として「東京中央建物様のビジネスに関連したデジタルサイネージの新ステージを開発してはどうか?」という提案もありました。

タッチキッズPARKにはもともと5つのステージがありますが、街や動物や海などの一般的に子どもたちが好むものを題材にしていて、何かの業界に特化したステージはありません。そこで話し合いの結果、新たな取り組みとして新ステージの開発に挑戦することになりました。

学生からの15個以上のステージアイデアをベースに、新ステージを考案

それまでの分析結果から導き出した学生の新ステージアイデアは15個以上。学生たちからそれらすべてのステージの説明を聞くのにかかった時間は3時間を超えました。

ムーンファクトリーのスタッフにプレゼンをする専修大学の学生たち

検討をしていく中で難しかったのは、東京中央建物様のビジネスをイメージし、且つ、既存のパッケージとして調和するステージを作ることです。
学生たちの面白いアイデアも、実際にデザインに落とし込むと既存のステージと似てしまったり、プログラム的な動きに無理が出てしまったりと様々な課題があり、ステージ検討には時間がかかりました。

ステージの詳細やデザインが出来上がるまでの過程

その後、学生たちから届いた最終案をデザイナーやエンジニアが「動くプロトタイプ」に仕上げ、ついにステージが完成しました。
完成までにかかった期間は、なんと約3カ月。時間はかかりましたが、モノづくりの一番面白い部分に一緒に取り組むことができたのは良い経験でした。

学生の皆さんと作成した新ステージ「もんすたーまんしょん」

いよいよ、最終プレゼンへ

10月末。作成した新ステージのデモ版と何度も練習を重ねたプレゼン資料を持って、東京中央建物様のオフィスへお伺いしました。
事前に「東京中央建物様のロゴがブルーだから、みんなどこかにブルーを身に付けよう」とドレスコードを設定。中には「髪をブルーに染めてきました!」という学生もいて、プレゼン会場があたたかい雰囲気で包まれました。

東京中央建物様へのプレゼンの様子

「キッズスペースを充実させることで集客につなげる」「企業のイメージアップを図る」という切り口での学生たちの提案は斬新で、プレゼンを聞いた社員の皆さまがサービスに興味を持っていただけたことは大きな成果でした。
資料の中にはプロジェクトの初期段階に行った分析結果も含まれていたため、説得力もありました。

専修大学の皆さんとのプロジェクトを通して感じたこと

デジタルネイティブ世代である学生たちは「調査結果を数値としてお客さまにわかりやすく示す」「企画立案までの検討結果をエビデンスに基づいて伝える」といったスキルに優れています。また、真摯にプロジェクトに取り組む姿勢や、物怖じせずわからないことを積極的に確認する力も持っています。

社内では「こういう資料を作れば理解が深まるのか」「この調査方法なら説得力が増すのか」「一見斬新すぎる切り口も、根拠がしっかりしていれば伝わるのか」といった驚きや感心の声が上がりました。

もちろん、プロジェクトが順調に進まない場面もありました。例えば「子どもを持つ30代のお母さんを対象としたアンケートを実施できないか」という提案に対し、予算の制約から実現が難しいと伝えた際に「なぜできないのか?」という疑問を投げかけられるなど、意見のすれ違いが生まれることがありました。

そのような中でも、ムーンファクトリーのスタッフは学生たちと真摯に向き合い、言葉を交わしながら何度もコミュニケーションを重ねました。その過程で、学生たちの思いや考えを形にしたいというデザイナーやエンジニアの思いが強まったことで、お互いに「敬意」を持ちながらプロジェクトを進めることができたのだと思います。

そして何より、学生たちがこのプロジェクトに真剣に取り組む姿勢には胸が熱くなるものがありました。

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