ECだけじゃない！Shopifyでコーポレートサイトを作る新常識

Shopifyは、ネットショップに特化したCMS（コンテンツ管理システム）として広く知られています。しかし最近、EC機能を活用せず、コーポレートサイトの制作にShopifyを用いる機会がありました。この経験を通じて、Shopifyは運用面で多くのメリットを持つと実感しました。

Editing by Nakano Harue

コーポレートサイト・ECサイトの違い、そしてShopifyの専門分野

Webサイトにはさまざまな種類がありますが、その目的によって分類されます。コーポレートサイトは、企業情報を発信するためのWebサイトです。会社の沿革、事業内容、採用情報などを掲載し、信頼やブランドの認知度向上を図ります。
一方、ECサイトは商品やサービスの販売を目的としたWebサイトです。ショッピングカートや決済機能などが組み込まれており、ユーザーがその場で購入できる仕組みになっています。
Shopifyは、もともとECサイト構築に特化したCMSです。そのため、販売機能を中心に設計されていますが、コーポレートサイトとしても十分に活用できる柔軟性を備えています。

Shopifyでコーポレートサイトを作るメリット

Shopifyは、HTMLやCSSに不慣れな方でも商品登録ができるよう直感的な操作性を重視して設計されています。この特性は、ブログ記事などの情報更新にも活かされ、日々の運用をスムーズに行うことができます。

ここまでだと他のCMSと大きな差はありませんが、さらに、以下のような利点もあります。

運用時のCMSのアップデートが不要

WordPressなどのオープンソース型CMSでは、頻繁なアップデートや脆弱性への対応などが必要になりますが、Shopifyはクラウド型であるため、こうした手間から解放されます。プラグインに依存しない構成であれば、安定した運用が可能です。

サーバー環境のメンテナンスが不要

Shopifyはクラウド上で提供されているため、サーバーのバージョンアップやセキュリティ対策はすべて運営会社が対応します。その結果、技術的な知識がなくても安心して使い続けることができます。ランニングコストも、CMSの利用料に集約されるため、管理がしやすくなります。

デザインの自由度が高い

オリジナルのテンプレートを作成できるため、企業独自のブランディングを反映したWebサイトを構築できます。高いカスタマイズ性を活かすことで、独自性あるサイトづくりが可能になります。

Shopifyでコーポレートサイトを作成する際の注意点

多くの魅力を持つShopifyですが、コーポレートサイトとして活用する場合にはいくつか注意すべき点もあります。
先ほど、メリットにランニングコストがまとまっている点をあげましたが、ページ数が少なかったり、ブログを使わないサイトなどの小規模なサイトの場合は割高になる場合もあります。ページ数が少なく、頻繁に更新しないサイトであれば、レンタルサーバーと他のCMSを使ったほうがコストを抑えられる場合があります。
また、Shopifyの仕様変更の影響を受ける点にも注意が必要です。
数年前、Shopifyが画像などのファイルをアップするURLを変更したことがあります。この変更により、以前に作成されていたテンプレートの一部は修正が必要となり、利用者側で対応しなければならないケースも発生しました。
クラウド型である以上、仕様変更への柔軟な対応が必要になります。

制作会社に依頼する理由

「Shopifyなら自分でも作れそう」と思われるかもしれませんが、コーポレートサイトを本格的に制作する際は、専門家のサポートを受けるのが賢明です。
Shopifyに標準で用意されているテンプレートは、主にEC向けに設計されています。コーポレートサイトに向けのテンプレートをゼロから作成するには、HTMLやLiquid（Shopify独自のテンプレート言語）に関する知識が求められます。
また、企業イメージを的確に表現するには、デザインや構成にも工夫が必要です。運用開始後は簡単に情報を更新できますが、その前段階である構築フェーズには専門的なノウハウが不可欠です。
運用面ではHTMLに慣れていない人も簡単に編集ができますが、形にするまでの工程には、専門家の力を借りる必要があるのです。

ここまで、Shopifyを使ってコーポレートサイトを制作する際のポイントについてご紹介しました。

ご希望によって最適なWebサイトの構造や選択するCMSは変わってきます。どのようなWebサイトを作りたいか、悩んでいる段階でも構いませんので是非お気軽にムーンファクトリーへご連絡ください。